写真で光あそび
色温度の異なる複数の光源が、被写体にあたる場合
■ 課題 ■
ホワイトバランス設定は、カメラに光源の色温度を伝え、色を正しく出すためのものです。
ではここで2つ以上の色みの異なる照明があった時、どのような設定をすればよいでしょうか?
■ 検証 ■
例えば、部屋の光源の色温度をカラーメーターで測定したところ 2855K でした。
そこに 6000K ほどのストロボをあて
両方の光源を活かした露出にて、RAWで撮影。
現像ソフトで色温度を操作して
良さそうな見た目の色温度があるのか検証しました。
■ プチ答え ■
結果、よい感じのところが無い でした。
青っぽいような赤っぽいような…
下記の写真のようになり、色味として、どこか不自然な印象です。
■ 検証 ■
どちらか一方の色温度にあわせ撮影してみようと思い
ここではストロボをたかずに、部屋の照明のみを光源として
その色温度に合わせてテスト撮影してみました。
■ プチ結論 ■
現場の色温度が1つであれば、結果、色のヌケのよい写真が撮影できました。
後で色温度の補正をして、赤みのある、あるいは青みのある画像にしたとしても、自然な感じの中で、色が変わっていきます。
■ 結論 ■
ホワイトバランスは後でどうにでもなる、という事は無く
例えば現像時に、あるポイントに対して ここを白!と補正したとしても
局所的にRGBは揃うが
全体で見るといやらしい違和感があるという事になると思います。
人は様々な色温度を持つ光源下でも
脳によって不自然ではないように見える感覚を持っているようですが
カメラで撮影したものを見た時に
自然な色という印象につなげるためには
複数の光源において
どれも同じ色温度に揃える事が、撮影結果に違和感をきたさない条件であるように思います。
もし異なる色温度の光源がある場合は
フィルターにより、色温度を合わせる事になります。
この時、フィルターが強いほど、そのライトが本来持っていた演色性を落とすことにも繋がり
つまりこれはフィルターのデメリットでもあると言えると思います。
例えば、タングステンにブルーのフィルターをつけてデイライトの色温度にするよりかは
HMIのみでフィルターをつけない方が
例え同じ色温度になったとしても演色性という意味ではフィルターをつけない方がよいということが言えそうです。